みんラボの目標
みんラボは2012年からつくば市にて「リビング・ラボ」として実施しています。
みんラボの主な目標は以下の通りです。
①地域にお住いの高齢者の方々に社会貢献をしていただく場として,「みんなの使いやすさラボ(略称:みんラボ)」を設立し,新しいタイプのコミュニティを作っていきます.
②高齢者にとって使いやすい「モノのデザイン」を明らかにし,その実現に努めます.
みんラボの概要
現代の社会において,健康で独立して生活を営まれている高齢者のみなさんの,生活の質を維持し,高めるための重要
な,情報化によってこれまで出来たことができなくなる「相対的な質の低下」を生じさせないためにも,ICTの技術を使いながらも誰にとっても使いやすいモノを作っていくことが必須なのです.
そのために,まず「高齢者の方にとって,そのモノはどんなふうに使いにくいのか」を徹底して明らかにしていくことが本プロジェクトの目標です.これまでの研究から,高齢者の方にとって使いにくい.使いたくないと感じられるモノのデザインは(実は)一般成人にとっても使いにくい(無理をして使っている)ことがわかってきました.この「ユニバーサルデザインの原理」に基づき,本プロジェクトでは,リビングラボと高齢者の方に「何がどのように使いにくいのかについて情報を提供していただく」という形での社会貢献の場を作っていきます.それが「みんなの使いやすさラボ(みんラボ)」で、これは一種のリビング・ラボ(Living Lab)と言えます。
みんラボでは,参加してくださる方をデータベースに登録し,様々な機器・システムの使いやすさ検証実験に来ていただきます.また,身近なモノの使いやすさについて議論する場や共に新しい機械に挑戦するサークル活動なども積極的に進めていき,参加者の方にとっても「これまでになかった活動の場」としても活用していただくことを目的とします.
研究の成果として,個別の機器・システムの使いやすさの改善に加えて,より一般的な「高齢者にとって使いやすいデザインの原理」を追究し,公開していきます.またみんラボでの活動により,どのような新しいコミュニティが出来上がっていくのか,こうした組織をどのように作り運営していくことがよいのかについても,明らかにし,社会と共有していきます.
みんラボパートナー制度として「みんラボコンソーシアム」を開始いたしました(2014年~)
2. みんラボのユーザビリティテストルームのご紹介
みんラボでは,様々なユーザビリティテストを実施するために,最先端のデジタル映像設備を備えたユーザビリティテストルームを設置しています。
- ユーザビリティテストルームの概要
ユーザビリティテストルームは約40平米の静謐な環境となっています. 隣室のモニタールームからもテストの様子を記録・観察することができるようになって
います。
- 設備の紹介
みんラボのユーザビリティテストルームには,複数のアングルからの映像をデジタルで,かつ容易に操作・録画できる最新鋭の設備を設置しています。
-民生品のデジタルHDカメラ(天井,全体)(デジタル映像でテストを記録)
-Canaria社製超小型雲台+ボタンコントローラ(モニタールームからカメラを自由に調整)
-デジタルHD映像4分割記録装置(高画質デジタル映像を4分割でテストを記録)